【6月5日・6月19日】 山形県立保健医療大学で講義をしてきました

会社の活動とは少し離れてしまうかもしれませんが、山形県立保健医療大学の安保寛明教授からご依頼をいただき、大学2年生と大学院生の方々向けに6月5日と19日の2回に渡り、講義をしてきました。

講義のテーマは「統合失調症」で、6月5日は統合失調症の診断を中心に、6月19日は治療とアンチスティグマを中心にお話ししました。
これまでは同大学院の非常勤講師として講義や実習で関わっていたのですが、学部生(将来の看護師、作業療法士、理学療法士)の皆様向けの講義は初めてだったので新鮮でした。

私としては、精神科医療で経験した症例を紹介し、実践知を伝えることを意識して授業をしました(プライバシーの保護にも留意しながらです)。
目の前の学生さんの反応を見ながら講義することは、とてもやりがいを感じましたし、たくさんの感想や質問を寄せていただき嬉しかったです。

産業精神保健に関わる点として「アンチスティグマ」を挙げたいと思います。
スティグマとは、心の病気やHIV、LBGTQのような社会的に立場が弱くなってしまいがちな方々に対する「差別」や「偏見」を意味します。

職場でも、うつ病や適応障害など心の病気で治療中の社員さんに対する差別や偏見が存在するかもしれません。また、治療を受けているご本人が内なる偏見(セルフ・スティグマ)を抱え、苦しんでいる場合があるかもしれません。

スティグマ対策として、「自分たちはどうだろう?」という視点が大事です。
学生さん向けに講義を準備していく中で、私自身もスティグマを有していることに気づき、授業にて正直にそのことを伝えました。
自分自身の持つスティグマ(偏見)の存在を意識することが、自分ごととして一歩踏みだすことにつながると思います。
その上で、精神疾患について研修等を通じてよく知っていただくことがスティグマ軽減に効果的と言われております。

専門的な授業とは違うかもしれませんが、当社企業向け研修で心の病気について説明しております。

興味を持った方は当社までお問い合わせください。

代表取締役(精神科医+産業医) 後藤 剛